VDT症候群(肩こり、目の疲れ等)
増加する「VDT症候群」
パソコンやスマートフォン、タブレットが普及した現在、多くの人が画面を見ながら仕事や日常生活を送っています。特にリモートワークの普及に伴い、ディスプレイを見続けながら作業を行う「VDT(Visual Display Terminal)作業」の機会が増えています。長時間のVDT作業は、目の疲れだけでなく、肩こりや頭痛、さらには精神的なストレスなど、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。こうした症状を総称して「VDT症候群」といわれています。
現れやすい症状
VDT症候群では、「目」「身体」「心」の3つの面に症状が現れることが多いです。
目の症状としては、ドライアイ、眼精疲労、かすみ目、充血、ゴロゴロとした異物感、視力低下などが挙げられます。長時間画面を見続けることでまばたきの回数が減り、涙が蒸発しやすくなることも原因のひとつです。
身体の症状としては、肩こりや首・背中・腰の痛み、頭痛などが現れることがあります。同じ姿勢を長時間続けることで筋肉に負担がかかり、慢性的な痛みにつながるケースも少なくありません。
また、目や身体の疲労が積み重なることで、イライラや不安感など心にも影響が及ぶことがあります。
VDT症候群を防ぐための工夫
VDT症候群を予防するためには、まず目を休ませる時間を意識的に作ることが大切です。厚生労働省では、連続してVDT作業を行う時間は1時間以内とし、その後は10~15分程度の休憩を取ることが推奨されています。また、作業中にも1~2分程度の小休止を取り入れることで、目や身体への負担を軽減できます。
作業環境を整えることも重要です。机の明るさは十分に確保し、画面との明るさに大きな差が出ないようディスプレイの輝度やコントラストを調整しましょう。直射日光が画面に当たる場合はカーテンやブラインドを活用すると、目の負担を減らせます。
さらに、椅子には深く腰掛けて背もたれを使い、足裏全体が床につく姿勢を保つことも大切です。同じ姿勢が続かないよう、定期的に立ち上がって軽く身体を動かす習慣を取り入れましょう。
目を守るためのセルフケア
眼鏡やコンタクトレンズを使用している方は、VDT作業に適した度数になっているかを確認しましょう。遠くを見るための度数が、必ずしもパソコン作業に適しているとは限りません。眼科で使用目的を伝え、自分に合ったレンズを選ぶことが大切です。
また、長時間の画面作業は角膜にも負担をかけます。まばたきの回数が減ることで涙が不足し、角膜の傷が治りにくくなることがあるからです。意識してまばたきを増やし、目の乾燥を防ぎましょう。目の疲れを感じたときは、目元を温めたり、軽くマッサージしたりすることで血行促進が期待できます。さらに、角膜の修復を助けるビタミンA配合の点眼薬を活用するのもひとつの方法です。
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